「情熱」とは、こういうことだ
こんばんは、独立を目指すオッサンブロガーのるみなすです。
今日は、仕事の行き帰りの電車の中で読み、帰宅後に続きが気になって読破した本を紹介します。
MOTHERHOUSE|マザーハウス代表兼チーフデザイナー・山口絵理子さんの、
『裸でも生きる~25歳女性起業家の号泣戦記~』
です。
ちなみに、プロブロガー・あんちゃさんのブログまじまじぱーてぃーで紹介されていて、購入しました。
2007年9月に刊行された本が文庫化されたものですが、もっと早く(できるだけ若いうちに)読んでおきたかった1冊でした。しかし刊行から10年後の現在でも、その内容の濃さと、山口さんの情熱のすさまじさはまったく色褪せることなく伝わってきました。
序盤では山口さんの生い立ちから成長、そして23歳でバングラデシュに降り立つまでの過程が詳しく描かれています。
読んでいて感じたのは、山口さんが泣き虫だけど、ものすごく負けず嫌いな努力家だということ。良くも悪くも自分に正直で、不器用さも目立ちます。
るみなすは、山口さんがバングラデシュに飛び立つきっかけとなった米州開発銀行での経験談が特に印象に残りました。舞台は10年以上前なのですが、この状態、今でも続いているのかなぁ・・・と気になっています。
中盤からは、当時のバングラデシュの見たままの実情が、「日本人」という視点からあぶり出されていきます。「アジア最貧国」というキーワードは伊達じゃない。人々の心までも蝕んでしまうような、本当の貧困とはどんなものなのか。
文章を読んだだけでもゾッとするような部分もあり、実際にこの目で見たら、るみなすは何を思うのか・・・と絶句してしまいました。
山口さんは速攻でバングラデシュに留まることを決意し、すぐさま現地の大学院を受験して留学を決めてしまいます。
終盤にかけては、バングラデシュ特産の生地・ジュートを使ったバッグの生産を思い立ち、ゼロからビジネスを構築して現地の人たちと協力し、何度も邪魔され、裏切られ・・・数え切れないくらい泣いて、それでも立ち上がっていく姿が輝いています。こういうのを「不屈の精神」と言うのでしょうか。
一方で、日本で会社を設立して、生産したバッグを売る際の苦労も丁寧に書かれていました。特に販路の開拓では苦心されたようですが、少しずつ売れていく喜びなどは、読んでいるだけでも嬉しくなりました。
冒頭でも書きましたが、若いうちに読むべき本です。40歳のるみなすも感銘を受け、エネルギーをもらえる1冊でしたが、20代など若い世代、特に女性の方には是非読んで欲しいです。きっとオッサンが読んだ時の20倍くらいは影響を受けるでしょう。